音盤の来歴 針を落とす日々
虐殺が続く世界の片隅で、静かにレコードに針を落とす。音楽に守られた日々の記録。
アメリカで神学と人類学を学び、自分のVOICEを探す日々の裏で、心の支えとなった音楽があった。ブルーズ、ジャズ、ロック、ソウル……いまも保持する愛着の深い音盤群と、ニューヨークで、ノースカロライナで、そして沖縄で出会った心やさしき人々との交流をもとに語る生活の記録。ガザで、ウクライナで、シリアで虐殺が続くなか、音楽はシェルターとなりうるか? 若き神学・人類学者による、世界の片隅からの祈りにも似たメッセージ。(版元より)
著:榎本空
出版社:晶文社
ページ数:240
判型:四六判
発行年月日:2025年3月15日 初版
■著者について
榎本空(えのもと・そら)
1988年、滋賀県生まれ。沖縄県伊江島で育つ。同志社大学神学部修士課程修了。台湾・長栄大学留学中、C・S・ソンに師事。米・ユニオン神学校S. T. M 修了。文筆家、翻訳家。伊江島の土地闘争とその記憶について研究している。著書に『それで君の声はどこにあるんだ?──黒人神学から学んだこと』(岩波書店)、翻訳書にジェイムズ・H・コーン『誰にも言わないと言ったけれど――黒人神学と私』(新教出版社)、サイディヤ・ハートマン『母を失うこと──大西洋奴隷航路をたどる旅』(晶文社)がある。『母を失うこと』で第十回 日本翻訳大賞受賞。