本が語ること、語らせること
奈良県東吉野村に借りた古民家の自宅を「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」として開いて6年。夫・青木真兵とともに、山村にひっそりたたずむこの図書館を運営してきた司書・青木海青子による、初めてのエッセイ集です。
人と接するのが苦手で、本という「窓」を持つことで心に明かりを灯してきた著者が、自らの本棚を開放することで気づいたのは、「図書館」の本質的な効用でした。
本棚を前に、まるで鎧を脱ぐようにぽつりぽつりと悩みを打ち明け始める人、お互いの新たな面を発見する友人同士、世界とつながる感覚を得る人……。金銭の介在しない「彼岸の図書館」で静かに生まれる知と心の不思議な循環は、読むということ、本がそこにあることの新たな可能性を示唆しています。
ルチャ・リブロで日々行われている独自のレファレンスサービスの延長として、身近な人から寄せられた悩みに3冊の本で答えた8つの記録[司書席での対話]も収録。
本好きな人にはもちろん、日々の生活に頑張りすぎている人にもそっと手渡したい、気持ちがほぐれる優しい一冊です。
著・挿画:青木海青子
出版社:夕書房
ページ数:184
判型:四六変型
発行年月日:2022年5月20日 初版
この本は、2022年8月14日 初版第3刷
■著者について
青木海青子(あおき・みあこ)
「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」司書。
1985年生まれ。大学図書館勤務を経て、夫・真兵とともに奈良県東吉野村にルチャ・リブロを開設。2016年より図書館を営むかたわら、「Aokimiako」の屋号で刺繍等によるアクセサリーや雑貨製作、イラスト制作も行っている。青木真兵との共著に『彼岸の図書館——ぼくたちの「移住」のかたち』(夕書房)、『山學ノオト』『山學ノオト2』(エイチアンドエスカンパニー)がある。
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【おまけ】
本のすみかでご購入いただいた本にはブックカバーをお付けすることができます。
詳しくはSHOPPING GUIDEをご確認ください。
https://honnosumika.base.shop/blog/2023/08/07/231352