上林曉傑作小説集 孤独先生
昭和を代表する私小説作家、上林曉(1902―1980)。太宰治と同時期にデビューし
た作家は、心を病んだ妻を見つめ、のちに脳溢血によって半身不随となったあと
も、震える左手で小説を書き続けました。その不屈の精神がすなわち作品になっ
ていることが、作家の名を著名にしましたが、上林曉はいわゆる私小説以外にも、
未来に残る美しい小説もたくさん残しています。2011 年に制作した『星を撒いた
街』は、作家のそうした美しい面に光を当て好評を博しましたが(4 刷、5500 部)、
本書は同じコンセプトでつくる小説撰集の続編です。装画は阿部海太さん。装丁
以外にもカラー挿絵を 10 点収録した豪華な本です。収録する短篇は初期の傑作
「天草土産」ほか 10 点。本の大きさは新書サイズとほとんど同じです。432 ペー
ジ、ハードカバー、背継ぎ表紙という瀟洒なデザインが、作家の瑞々しい作品の
魅力を伝えます。ベストセラーにはなりませんが、長く、細々と売れる本になる
のではと思います。(版元より)
著:上林 暁
出版社:夏葉社
ページ数:416
判型:四六判変形
発行年月日:2023年4月25日
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【おまけ】
本のすみかでご購入いただいた本にはブックカバーをお付けすることができます。
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