海のまちに暮らす(第2版)
作家・のもとしゅうへいによる初のエッセイ集。「増補新版」で増刷しました!
イラスト、デザイン、詩、小説をはじめ、最近では漫画まで。
ときには自身で製本し、出版、営業までをも行う弱冠25歳の作家・のもとしゅうへい。
コロナ禍であった2022年、のもとくんは大学を休学し、東京を離れて真鶴に移り住み、町の図書館でバイトし、真鶴出版でインターンをし、畑を耕しながら制作活動を行っていました。
都市を離れ、真鶴という港町で、土を触りながら感じた、日々の些細な生活の記録がさまざまな視点から描かれています。
第2版は、初版の「その後の暮らし」を描いたエッセイ三編を追加。真鶴から鎌倉へと拠点を移した、今現在の暮らしから言葉が掬い取られています。
表紙の紙やインクの種類、表紙のイラストまで(!)も変化を加えています。今後、増刷の度に今の暮らしの記録が継ぎ足されていく、「秘伝のタレ」形式のこれまでにない本です。
それぞれのエッセイには、描き下ろしの4コマ漫画や挿絵が付いています。装丁ものもとくん自身によるもの。誰しもの生活を、やさしく肯定してくれるような一冊です。(版元より)
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ぼんやり一人の人間として暮らしていると、どうしてもつい人のことばかり考えてしまう。
人にまつわる、人のための、人をとりまく、人に由来する、人と何かとの関係性の話題ばかり、世の中の空間を占めているように思い込んで、無意識のうちに少しずつ気持ちがくたびれていく。
なので時々たっぷりと、人以外の世界とも付き合うことを考える。鎌倉の住宅地の、砂利道の端の青臭い茂みに鼻先を突っ込みながら、そう思う。
(第2版追加エッセイより一部抜粋)
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著:のもとしゅうへい
発行:真鶴出版
ページ数:140
判型:B6判
発行年月日:2024年6月14日 初版
この本は、2025年7月15日 第二版