明るい日陰
陽の光を失っても、 私たちの生活は続いていく。
ただ、穏やかに。
「大切な人との死別」をテーマにした、エッセイ集。
若くして大切な人との別れを経験した5人が、自身の経験を踏まえて言葉を紡ぎます。(版元より)
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〝シラーの鉢は、明るい日陰に置きましょう──〟
父が、67歳という若さで、28歳の私の前から去っていった。
大切な人を亡くしてもなお、平気な顔で続いていく日常を眺めたとき、ふと、昔テレビで耳にした言葉が頭に浮かんだ。
今、私がいるこのせかいは、「明るい日陰」のようだ。
どこを探しても、もうあの人はいない。そして、そのことを誰も気に留めない。だから、さみしいのだ。だから、明るいのだ。
陽の光を失っても、 私たちの生活は続いていく。
ただ、穏やかに。
(まえがきより)
【著者紹介】
田中 莉菜(たなか・りな)
1996年生まれ。東京都出身、東京都在住。
ジュエリーデザイナー。27歳の時に、父親を亡くす。
ササキ キョウコ
1968年生まれ。滋賀県出身、東京都在住。
小さな映画上映会を主催。31歳の時に、母親を亡くす。
美菜海(みなみ)
千葉県出身、東京都在住。
シンガー・雑貨店経営。23歳の時に、父親を亡くす。
浅川 里菜(あさかわ・りな)
1998年生まれ。千葉県出身、長野県在住。
ユースワーカー。20歳の時に、父親を亡くす。
宮本 巴奈(みやもと・はな)
1996年生まれ。東京都出身、東京都在住。
編集者、デザイナー。28歳の時に、父親を亡くす。
発行:LIPSUM
発行者:宮本巴奈(LIPSUM)
ページ数:108
判型:文庫判 / 仮フランス装
発行年月日:2025年12月16日






