二十四五
第172回芥川龍之介賞候補作!
大事な人が、かつてここにいた
確かなしるしを何度でも辿る──
喪失を抱えたまま生きていく、祈りの記録。
ロングセラー『旅する練習』の著者がはなつ待望の新作。
「これは、叔母がどんなに私を思ってくれていたかということを、その死後も巧妙なやり方で繰り返しほのめかされ時には泣かされたところでぴんぴんしている、根深い恨みである。」
実家を出て二年、作家になった二十四五の私は弟の結婚式に参列するため、仙台に向かっている。
五年前に亡くなった叔母の痕跡を求めて、往復する時間の先にあるものとは。(版元より)
著:乗代雄介
出版社:講談社
ページ数:112
判型:四六判
発行年月日:2024年1月14日 第一刷
■著者について
乗代雄介
1986年北海道生まれ。法政大学社会学部メディア社会学科卒業。2015年「十七八より」で第58回群像新人文学賞を受賞し、デビュー。2018年『本物の読書家』で第40回野間文芸新人賞、2021年『旅する練習』で第34回三島由紀夫賞、2022年同作で第37回坪田譲治文学賞、2023年『それは誠』で第40回織田作之助賞、2024年同作で第74回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。そのほかの著書に『最高の任務』『皆のあらばしり』『パパイヤ・ママイヤ』などがある。